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父の会社を継ぐからこそ、海外でゼロから挑戦したい-RareWings.,Co.Ltd 代表取締役社長の玉木 啓介氏が大手IT企業を辞め、カンボジアに飛び込んだ理由

Japan
カンボジアを拠点に、データエントリー・画像加工等BPOビジネスを展開するRareWings.,Co.Ltd 代表取締役社長の玉木氏。徹底的にお客様のコスト削減に貢献すべく、日本語学習経験のないスタッフの採用により人件費を抑制し、入社後の徹底的なスタッフへの教育やオペレーションの効率化を行い、低単価、高品質、納期厳守のサービスを提供している。

Rare Wings.,Co.Ltd  代表取締役社長

2014.09.10

父の会社を引き継ぐ前に、実力を付けたい

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海外での起業に興味を持たれた理由を教えて下さい。

私の父は福井キヤノン事務機株式会社の創業者であり、いずれ私が会社を継ぐという大きな責務を抱いてこれまで生きてきました。

ただ、何も社会人経験がないままいきなり社長の息子だからという理由で引き継ぎ、社員の皆様に受け入れてもらうことは難しいでしょう。だから、父の会社を引き継ぐ前に、自分自身の実力をしっかりと付けたかった。

そのためには日本での社会人経験と父も成し得ていない海外での挑戦、これが将来の私の大きな糧になると信じ、新卒で入った株式会社NTTデータに4年4ヶ月勤務した後、カンボジアで会社を設立したのです。

なぜカンボジアを選ばれたのでしょうか?

カンボジアをビジネスの場所として選んだのは、今の会社の出資者のお二方との出会いがきっかけです。実は、渡航前の私は、カンボジアといえばアンコールワットと地雷のイメージしかなく、本当にその辺に地雷が埋まってると信じていたほどでした。

去年、父から相続や事業継承の話を受けた際に、自分の知識ではわからないことが多く、事業継承の専門家にご相談させて頂いていました。話をしていると、そのお二方から実はカンボジアで社会貢献活動やビジネスをすることを検討されていると伺い、ぜひ一緒に事業をしようという話になったのです。

当時の私は、サラリーマンとしての経験も積み、さらに一皮剥けるためにも海外で何か新しいことに挑戦してみたいと考え始めていた頃で、ワーキングホリデーや海外インターンなどを探していました。

なので、お二方と出会って3日後には片道切符でのカンボジア渡航を決断し、そして1ヶ月半には会社を辞め、その4日後にはカンボジアにいました。

データエントリー事業を立ち上げた3つの理由

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事業内容はどのようにして決められたのでしょうか?

現在カンボジアでデータエントリー事業を行っているのですが、実は、カンボジアに来るまで何をするかは決めておらず、渡航して1ヶ月後に、データエントリー事業をすることを決めました。

当初、出資者の方たちは社会貢献活動をメインに活動する予定でいたため、カンボジアに来て1ヶ月ほど、出資者の方と一緒にさまざまな孤児院や学校機関を訪問するなどして、その現状を肌で感じ取りました。

その結果、教育は一朝一夕で成しえるものではなく、また、カンボジアに来たばかりの自分たちには時期尚早と判断し、それよりも雇用の受皿を作り、そこでスキルを伝えていける環境を作るべきだと方針転換したのです。

カンボジアに来て約1ヶ月が経った頃、「啓介、何ができる?」と出資者の方に言われた時の衝撃は今でも忘れません。この質問の真意は、「君の力で、カンボジアでどんな事業を興して成功させられるか?」でした。

就職活動の時に何度も行った自己分析ですが、その時以上に悩み、カンボジアで自分に何ができるのか真剣に考えました。そして行き着いたのが、〝PCを使った何らかの事業を行う″です。

IT企業にずっと勤めていた私には、逆にそれしかできません。そこで、データエントリー会社を立ち上げることに決めたのです。決め手は3つあります。

ひとつ目は、需給(発注量)の見込みが立てやすく、生産管理が比較的容易で雇用の受け皿となり得ること。ふたつ目が、PCに不慣れなカンボジア人でも、教えていけば段階的にPCスキルを向上させることが可能で、スキルを身に付けられること。

三つ目は、オフショアビジネスにより単価の高い日本から仕事を請けることで、早期に収益を出しやすいと考えたためです。そして、2013年10月1日に起業をし、4人のカンボジア人スタッフと共に事業を始めました。

カンボジアでの事業を始める前に、日本でも働かれていましたが、そこでのビジネス経験はどのように活かされていますか?

カンボジアに来て1年が経つのですが、今の自分がいるのはNTTデータでのビジネス経験のおかげだと思っています。

ITの専門スキルはもとより、カンボジアで働いていても、やはり日本で学んだビジネスマナーや人との付き合い方、働き方に対する考え方は非常に役立っています。

日本の働き方のすべてが正解だとは思いませんが、素晴らしい面が多くあると思うので、ぜひカンボジア人スタッフたちにも伝えていきたいですね。職業にもよりますが、一度日本で経験を積んでから来られた方が、より力を発揮できる場合もあると思います。  

海外での起業経験を、今後の自分のビジネスに活かしていく

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会社を継がれたら、海外での展開を進められる予定なのでしょうか?

父の会社は日本のみを拠点にしているので、海外展開を押し進めることも可能です。

現在、日本の経済の規模は減少傾向にあり、今後事業を継続していくためにも、海外を視野に入れておくことが必要になってくるかもしれません。日本の中小企業数は、企業全体の99.7%に相当する430万社あります。

日本の経済の根底を支えている中小企業も、今後更に海外を視野に入れていかなければならなくなると思います。ただ、父の会社が海外で展開することが本当に望ましいかは、実際に入社してからでないとわからないでしょう。

海外に出た方が良いこともありますし、その逆もビジネス上ではあるかもしれません。ただ、それを判断するためにも、実際に海外で働くことは非常に有意義なこと。今、自分の目で現地を見て自分でビジネスをやることによって、今後自分が判断できることの幅をどんどん広げていきたいですね。

家業を継がれるとはいえ、大企業を辞められる際に不安はなかったのでしょうか?

NTTデータでは非常に多くのことを学ばせて頂き、社員であることを誇りに思っていたので、なかったといえば嘘になりますが、それ以上に自分がこのまま40年以上続く会社の後継として福井県に戻り、会社を引っ張るに値する人物になれるのかということへの不安のほうが大きかったです。

NTTデータの社員であれば、「NTTデータの玉木啓介」として仕事を任せてもらえますが、その看板を取った時に自分は勝負ができるのかと言われたら、難しいと思いました。「玉木啓介」個人として、父の会社を継いだ時に本当に会社のみんなを引っ張っていけるような実力を付けたかった。

だから、会社をゼロから創り上げた父のように、私も海外でゼロから何かを立ち上げたいと思い、海外での挑戦を決意したのです。

 

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