ジェットエントリー REERACOEN
週刊ABROADERS
ABROADERSに挑戦
アジア最新情報

日本人の得意分野で、世界を夢中にさせよう-SHIFT丹下大氏が握る、インド展開成功の鍵とは?

India
ソフトウェアの第三者検証サービスを提供している株式会社SHIFTの代表取締役社長。「世界に通用し、世の中の人が幸せになる価値あるサービスを創造すること」をミッションとし、世界展開に挑んでいる。

株式会社SHIFT  代表取締役社長

2013.11.26
[後編] アイデンティティを探していたら、社長になっていた-SHIFT丹下大氏の、価値観をシフトさせる働き方の提案

海外拠点は、インドしかないと思った。

rereDSC_0072

-なぜインドに拠点を置くことを決められたのでしょうか?

僕は実際にフィリピンやベトナム、中国、ネパール、スリランカなど、数々の国のITを見てきたのですが、世界で通用するソフトウェアテスティングサービスを創るための拠点は、インドしかないと思いました。理由はふたつあって、人件費と人材力です。現在、ソフトウェアの開発はまだまだ人件費の構成が大部分を占めているため、インドの安い人件費は魅力的です。また、エンジニアの数が膨大で、毎年何十万人もの新卒が出るIT大国なので、多くの人材のなかから採用をした方が、優秀なスタッフを集めることができます。

なぜかというと、シフトで働くには、合格率3%というハードルの高い試験を課しているから。ほとんどの人が落ちてしまうので、たくさんの合格者を出すためには人口が多い場所じゃないと難しい。

また、インドの情報産業系の学部では、徹底的にプログラミング言語を教えられます。Javaをすでに使いこなし、欧米との開発のやり取りにも慣れている人が入ってくれれば、会社に入ってからその部分を教育する必要がありません。

まさに、インドは優秀なIT人材を採用するには一番適している国だと思います。でも、実はこれらは拠点をインドに決めた理由の2割で、残りの8割は、現在インド拠点の社長をしているインド人男性ウトパルとの出会いにあるんです。

一度も会ったことがないインド人を、インド拠点の社長に抜擢した理由。

rereDSC_0075

海外で会社を作るときに一番大事だと思われることを教えて下さい。

海外で会社を作るときに一番大事なことは、現地の人が社長であること。一番やってはいけないことは、日本人の社長を送り込むことですね。インドのオペレーションはインド人がやらないと、社員がついてこない。いつか自分の国へ帰る人だと、現地スタッフはコミットして仕事をしません。だから、インド拠点の社長は絶対にインド人で、日本の心が分かるエンジニアであることが、インド成功の鍵だと思っていました。そんな条件をすべて満たしたのが、ウトパルだったんです。

ウトパルさんとはどのように出会われたのでしょうか?

後輩が経営するヘッドハンティング会社からの紹介です。後輩が頻繁に海外に行っている様子をFacebook上にアップしていたので、何の仕事をしているのかメールで聞いたんです。すると、海外の優秀な学生を紹介する仕事をしているというので、インド拠点の現地責任者を探しているから紹介して欲しいとお願いしました。それで紹介してくれたひとり目が、インド人のウトパル。実は、彼とは一度も会わないまま、Skype面接だけで採用を決めました。

一度も会わずにインド拠点の責任者を決めることに、リスクを感じなかったのですか?

感じませんでしたね。Skypeで話をした瞬間に「この人だ!」という確信を持ったんです。彼はムンバイにある日系企業でブリッジSEをしていて、日本でも6年間働いていたから日本語が流暢だった。そして、日本企業の良さを分かっていて、文化や技術力の高さを理解していた。

でも、一番の決め手になったのは、僕のビジョンをすぐに理解してくれたことですね。今までの経験上、何かをゼロから作る時に必要なのは、コミットメント力が強くて、自分からビジョンを語れる人だと思っていました。

たった2時間ほどの面接でしたが、彼と意気投合して、まだシフトのインドオフィスもなければ、登記もしていないにも関わらず、彼に内定を出して現地の責任者になってもらいました。その後インドに行って直接会いましたが、思った通りの良い人で。こうやって2年前に立ち上げたインド拠点ですが、現在はスタッフの数も約30名まで増え、順調に成長しています。

日本人にしか思いつかないもので、世界と勝負しよう。

rereDSC_0117

事業を世界展開する際に、重要なこととは?

世界で戦うときに何よりも重要なのは、「差別化」。

だから僕は、競合他社がなく、日本人が得意な分野でビジネスをしたい。それが、今僕たちのしているソフトウェアのテスト事業。同じような事業をしている会社は国内に2、3社ほどしかないので、コンペなどをしても勝てる自信があります。

また、日本の品質保証の技術は世界のなかでも抜きん出ています。こういう他の国が持っていないものをどれだけ持っているかが重要で、たとえば、世界中で人気のある日本のアニメやコスプレなども、「こんなものがあるなんて、面白いね!」と思われるから受け入れられるわけです。画一的などこにでもあるものだと、価値がないですから。

事業には差別化が必要とのことですが、日本という国が生き残るために必要なことは何だと思われますか?

極論を言うと、日本は今後移民を増やして人口を増やすか、変な国になるしかない。なぜならば、まず、人口が少ないと物を買う人が生まれないので、経済発展しないから。でも、人口が増えたとしても、アメリカや中国に人口で勝てる見込みは少ないですよね。だから、僕は人口を増やすことよりも、日本の特徴を出して変な国になるしか、生き残る道はないと思っています。

「変な国」というのは、「日本人にしか思いつかないような面白いものを提供できる国」という意味。そういう商品やサービスは、世界に通用します。僕たちはたまたま日本人として生まれているのだから、日本人が得意な部分を世界に広げる活動をするべきだし、しないと他国との差別化は図れない。皆さんにも、日本人らしさが何なのか考えて欲しい。

僕たちはその部分を大事にしているからこそ、世界から注目される事業を創れているのだと思います。


 

後編:[アイデンティティを探していたら、社長になっていた-SHIFT丹下大氏の、価値観をシフトさせる働き方の提案]

 

海外転職エージェント トレンド

ABROADERSの更新情報をいち早くお届け

ABROADERSの最新情報は、Facebookで随時UP中です。
「いいね!」を押して、最新情報をゲットしよう!

コメントする