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中国の放つエネルギーを自己成長の糧にして – Daijob Global Recruiting Co., Ltd. 代表取締役 篠原裕二氏が上海でビジネスをして変わったこととは

Japan
豊富なビジネス経験を経て、篠原氏が中国に渡ったのは45歳のとき。現地での生活や仕事に苦労しながらも2年の滞在を終え、今はDaijob Global Recruiting Co., Ltd.の代表として日本におけるグローバル採用の急先鋒を担う。

Daijob Global Recruiting Co., Ltd.  代表取締役

2015.08.25
【前編】45歳で海外デビュー、不安は自信へと繋がった – Daijob Global Recruiting Co., Ltd. 代表取締役 篠原裕二氏

国内にいたら作れなかった、人とのつながり

駐在しながら現地で転職をするのは珍しいことのように感じますが……

そうですね、稀なことだと思います。辞めるとき何社からかお声掛けいただきましたが、案件のほとんどが「一旦は日本に帰国してから働き、また海外に出るチャンスをうかがう」というものばかりでした。

一度日本に帰ってしまったらもう気持ちが続かないのではと思い、どうしても上海に残って納得のいく仕事をしてから帰りたかったので、上海にいながら転職を果たせたのは幸運なことでした。結局、転職してから1年経った2013年4月に日本に帰国しました。

上海で働いて、何が良かったと思いますか。

私も最初は不安を抱えて行きましたが、実際行ってみて分かったのは、45歳という年齢は現地で働く日本人の中では特に高いわけではないということ。年齢に関する心配は取り越し苦労でした。

中国で働いたのは2年間ですが、行って良かったと心から思います。百聞は一見にしかずで、現地を自分の目で見られたことが何より大きな意味をもっています。

海外で働く醍醐味も実感しました。それまでの国内ビジネス経験では何事も日本を中心に考えがちでしたが、海の外に出てみることでより俯瞰して見るようになりましたね。なんだか世界地図が少し小さくなったような感覚です。

中国は街が成長の熱気に溢れていて、閉塞感も全く感じませんでした。日本に戻ってきた今でもこの感覚で働いているものだから、以前よりパワーアップした気分でいますよ。

それに、人とのご縁ですね。ありがたいことに、現地で出会った人々とは今でも深くつながっています。日本国内で日本人同士が出会うのとは、また違うんです。海外で互いに似た境遇で出会うからか不思議と連帯感が生まれて助け合いの精神が芽生え、彼らのためなら何でもしてやりたいとまで思える関係になりました。それに、日本にいたら出会えないような人とも知り合える機会に恵まれたことも私の財産となっています。

中国でのビジネスはいい部分もあれば難しい部分もあるかと思いますが、どうでしょうか。

上海には、昭和の日本のような活気がみなぎっていました。私が10歳の頃の街の雰囲気によく似ています。成長スピードも早く感じました。上海で働き始めて間もない頃には客が日本人ばかりだった高級日本料理店も、2年後私が帰国する頃には中国人客ばかりになっていました。「日本人ガンバレ」って思いましたよ(笑)。

中国ビジネスの難しさも随所で感じました。中国に進出する多くの日系企業が頭を悩ます問題は、現地人従業員のマネジメントです。その点欧米系外資企業は上手くて、彼らは採用する欧米人、中国人、日本人、全て給与は同じ制度のもと支給している。一方、日系企業は採用する中国人と日本人では制度が異なり、日本人の方に多く支給している場合が一般的です。

ゆえに中国現地で人気企業といえば、まずは中国国内大手、次に欧米系外資。そしてそれらよりずっと順位を低くして日系企業がありました。給与は少ないが、そのぶん仕事もさほど成果が求められないから楽だ、というような印象をもたれていることが多かったように思います。

「中国の人件費は安い」という考えは今や覆りつつありますが、それがまだ人事制度やマネジメントにも反映されていないというのが実態としてありました。この既得権益的な感覚から抜け出さない限り、中国ビジネスは難しいままだと思います。

ただ、人に関して言えば本質的にはどこの国もそう変わらないものだとも思いました。むしろ、世界的に見れば日本人の方が少し変わっているのかもしれませんね。中国人もアメリカ人も、皆ストレートに物事を伝えてきます。15分で終わるはずの会議が5時間に及んだこともありました。でもストレートなぶん、まわりくどいことを言う必要もありませんから、結果的にコミュニケーションは楽でしたね。

残業に関しても、日本では自分の仕事が終わっても周りの目やプロジェクトメンバーの進捗を気にして帰れないなどという気遣いがありがちですが、中国では自分は自分、皆さっさと帰っていましたね。それに後ろ指をさす風潮もありませんでした。

日本人間で働く場合には「これは当然分かっているだろう」「空気を読む」というような暗黙のルールも通用するでしょう。しかし、海外に出たらこれは一切通じません。世界の共通語は「ロジック」ですから、大事な部分さえ最初からルール決めして浸透させておけば、従業員の国籍は大きな問題ではないことも学びました。

個人がもっと自由になる時代へ

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この記事を読む方に向けて何かメッセージはありますか。

私が社会人になって以来、ずっと標榜してきたテーマ「学歴社会のボーダーレス化の実現」、今こそそれに近い世界観が実現できるのではと思っています。今後、大学の序列は維持しながらももっと個人の進路が自由に決められる時代に突入していくのではないでしょうか。

世界の人口動態の予測を辿っていくと中国の次にはインドの勃興と、この大きな流れはもはや止めようがありません。「職を選ぶ」だけでなく「国を選ぶ」視点も必要になってきます。

海外留学を金銭的事情などで諦めた人も、海外で就職するという敷居が昔よりぐっと低くなった今、まずは飛び込んでみてはどうでしょう。給与をもらいながら海外で生活できるのですから、こんないいことはありませんよね! そこで2~3年でも働くことで、自分自身に普遍的な価値も身につけられます。

日本人は基本的に真面目に働く人たちですから、どこに行ってもそれなりにやっていけるはずだと思いますよ。45歳当時の私でも収穫は大きかったのですから、若い人は得るものも更に大きいはず。ぜひ外に飛び出してみて下さい。

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